N-14　MBRを用いた一槽型アナモックスプロセスの窒素除去性能と細菌叢解析

摘要

硝化脱窒法に代わる窒素除去法としてアナモックスプロセスが注目されているが、前段に部分硝化プロセスが必要であること、反応を担う細菌の安定的槽内保持が難しいことが課題である。本研究ではメンブレンバイオリアクター(MBR)を用いることで、高速処理、プロセスを担う微生物の槽内完全保持、完全混合化を達成することで、安定的な一槽型の部分硝化-アナモックスプロセスを実現することを目的とする。安定的な一槽型アナモックスプロセスが達成できた後、次世代シーケンサーによる槽内優占種の特定を行った。流入NH_4~+濃度が50または100 mg-NL~(-1)程度であっても、槽内DO濃度を適切に制御することで、うまく亜硝酸酸化細菌の活性を抑制することができ、全窒素除去率80％を達成できた。次世代シーケンサーの解析結果では、一槽型アナモックスプロセスを担うアナモックス細菌およびアンモニア酸化細菌は高頻度で検出された。