実機形状模型の低速風洞試験における OFDR-FBGひずみ分布計測システムによる変形・荷重推定

摘要

構造ヘルスモニタリングは、各種センサを構造に配備して実際に作用する荷重、応力、あるいは、損傷を検出することにより致命的な構造破壊を防止する技術で、航空宇宙機への適用が期待されている。その中で、何らかの方法により実働荷重あるいは応力を同定できれば、それらに基づく疲労損傷等の評価が可能となり、例えば、径年機の構造安全性評価に非常に有用である(1)。さらに、翼全体のモニタリングを行うことで、航空機翼構造の安全余裕の拡大を図り、機体の軽量化や燃費・エネルギー効率の向上にもつながる。また、突風発生時のような荷重が大きく変わる気象条件の中でも航空機を飛ばすことが可能になり、運用性向上にも貢献できると考えられる。