オープンなデータによる道路の被災可能性分析手法の構築と緊急輸送道路網への適用

摘要

平成23年3付11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災の教訓や，近年頻発する自然災害への対策として，災害発生時に救援・救護活動や緊急物資等の輸送を迅速に行うため，重要な道路区間の選定及及び災害発生時の対応の検討が進められている．このような対策の検討にあたっては，従来は関係機関によってのみ検討が進められてきたが，想定の難しい自然災害に対しては，より多くの技術者・研究者らによって広く被害想定や対策の検討がなされることは重要である．本研究ではそのための分析手法として，一般的に入手可能なデータを活用した道路の災害時通行可能性の分析手法の構築を行い，構築した手法の適用結果の例示及び適用結果の妥当性の検討を行った．