Interaction between Hearing/Deaf Teacher and Deaf Child in Kindergarten of School for the Deaf

摘要

従来より聾学校幼稚部における教師一幼児間の相互作用が検討されてきたが，健聴教師と聴障教師の比較はなされてこなかった。本研究では，コミュニケーション・モードや発信の意図の分析等を行なうことにより両教師の発信状況の特徴を明らかにすることができた。教師一聴障幼児の対話の成立状況については個別指導場面では顕著な差が見られなかったが，自由な対話場面である集団指導場面では手話を多く使用する聴障教師の方が成立の程度が高い傾向にあることが示された。このことから自由で豊かなコミュニケーション手段である手話を積極的に用いることは指導面で有効な方法であることが示唆された。また，聴障幼児にコード・スイッチが見られた。