ITSにおけるNGNとの連携ソリューションの展望

摘要

ITS（高度道路交通システム）は1996年に当時の関係5省庁がITS全体構想をまとめて以来、着実に進展してきた。代表的なサービスであるVICS（道路交通情報通信システム）やETC（自動料金支払システム）は道路交通のインフラストラクチャとして定着しており、セルラ通信を用いたカーテレマティクスや、DSRC（狭域通信）を用いたサービスなどの普及も進んでいる。ITSの普及に従い、広範囲に扱われる情報は大容量化し、通信インフラである情報通信ネットワークに更なる高速性と、広範囲でのシームレスな接続性が求められるようになってきた。このようなニーズに応えるために、ITSとNGN（次世代ネットワーク）が接続され、連携することが期待される。本稿では、ITSの進展状況とOKIの活動を紹介し、ITSにおける情報価値の多様性に触れ、ITSとNGNとの接続によるNGNの役割、新たなサービスへの期待および課題を記述する。