卜リカブ卜による食中毒

摘要

平成25年5月20日（月）午後10時頃，庄内保健所に鶴 岡市内の医療機関からトリカブトの誤食による食中毒を疑 う患者を診察した旨の通報があった.患者は一家族4名中，調理を担当した主婦1名（60歳代 女性）である.患者の夫は，20年以上山菜採取を趣味としており，平 成25年5月17日または18日に，いつも採取に行く鶴岡市 荒沢地区（旧朝日村）にある県の多目的ダム湖畔周辺にお いて，モミジガサ（別名：シドケ）と誤ってトリ力ブト (写真1)を採取した.5月20日午後6時頃，患者がお浸し にして調理し，患者のみが喫食したところ，喫食直後から 口唇手指のしびれ，吐き気等を呈した.鶴岡市内の医療 機関に家族の運転により搬送され，午後7時30分頃救急 外来を受診し，集中治療室にて気管挿管，昇圧剤*抗不整 脈剤投与等，点滴等の処置を受けた後，2日後に退院し間では釣れたフグを自分で調理をしてしまう事例があるこ とが推察された.