非計測用ディジタルカメラのキャリブレーション結果の精密さに関する検討

摘要

今回の4台の非計測用ディジタルカメラに対するキャリブレーションの結果より，1回のキャリブレーションで評価指標として利用できる標定点の画像座標の残差や未知パラメータの推定値の標準偏差から，推定された幾何歪み分布の精密さを推測することは難しいことがわかった。 さらに，キャリブレーションの結果として得られる幾何歪み分布の精密さは，主点位置のずれの差をどれだけ精密に推定できるかによって決まることもわかった。 今回対象として4台のカメラの中で，ディジタルコンパクトカメラのPowerShot G2だけ，キャリブレーションが精密でなかったと判断されたが，その理由は不明であるので，今後他のカメラのキャリブレーションを行ったり，数値シミュレーションを行ったりする必要があると考える。