輸入食品中の残留農薬迅速一斉分析法の開発に関する研究（平成19年度目本食品衛生学会学術貢献賞）

摘要

我が国における食料自給率は，約4割となっており（農林水産省平成16年度食料需給表），食料を海外に大きく依存している状況にある．そのため，食の安全を守り，消費者から食に対する安心を得るためには，輸入食品の安全性を確保することが特に重要である．検疫所では多種多様な輸入食品の食品衛生上の状況について幅広く把握するために，モニタリング検査を実施している．著者は，このモニタリング検査の正確かつ迅速な実施を目的として残留農薬の一斉分析法の確立に取り組み，食品行政に反映してきた．その主な内容について紹介する．