情報フローティングによる誘導に関する考察

摘要

情報フローティングは直接無線通信による送信を送信可能エリアだけに制限することにより，エピデミック通信における無秩序な情報拡散を防ぐための手法である．情報フローティングの応用として，事故情報の配信により移動体の行動変化を促すことが考えられているが，従来の研究では比較的単純なモデルにおいて評価されてきた．本報告ではより複雑なモデルとして格子状道路網を用いて，事故情報とともに迂回要求を移動体に伝えるための情報フローディングを考える．このとき，進路変更による特定の道路の交通量の極端な増加を減らすため，移動体を空間的に分散させることを考え，シミュレーションにより評価する．