自動車のセンサ：後方視界·視認性向上支援システムのセンサ技術

摘要

一般に，ドライバは運転に必要な情報を90％以上視覚から得ているといわれている．したがって，ドライバの運転負担軽減，判断ミス防止を図るために，運転視界·視認性を向上させる運転支援システムが望まれている．このようなシステムは，予防安全システムとして各社で研究開発が進んでおり，ASV IIでは，表1に示すように，運転視界·視認性を向上させるシステムを各社が開発している．また，2001年に開催された第35回東京モーターショーでも車の周囲にカメラをつけたシステムなどが各社（8社13車種）より発表された．このようなシステムとして，バックカメラやブラインドカメラなどがすでに商品化されており，徐々に市場が拡大している．近い将来，車内にディスプレイが搭載されカメラの低コスト化が進めば，車に複数のカメラが搭載されドライバの視界向上を図ったシステムの普及が進むと予想される．このようなシステムの一つとして，本稿では，筆者らが開発を行っているカメラを応用した後方視界支援システム及び後側方視界支援システムについて紹介する．