本論文では,自然言語を扱うための手法として,自然言語文を入力とし、推論を行える新しいニューラルネットワーク(LPNN: Language Processing Neural Network with Inference Ability)を提案する.LPNNに入力された文は,前処理として形態素解析·構文解析が行われ,三つ組表現という意味ネットワーク形式に分解される.LPNNは,記憶部と制御層からなるネットワークである.記憶部は,3層からなる階層構造で三つ組表現と文を記憶し,想起することができる.また,制御層は想起の結果の記憶と,想起の制御を行なう層であり,これによって,様々な推論を実現している.新聞記事を入力として用いた実験により,自然言語処理に対する提案システムの有効性が確認されている.
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