［ポスター講演］OSHW を用いた住環境モニタリングシステム：冬季の空調機運転モードと室温度·電力消費量の検討

摘要

近年，種々のオープンソースハードウェア（OSHW）が開発され，安価なセンサも利用可能な状況であり建築分野でも種々のモニタリングに OSHW が利用されている．筆者らは，これまで OSHW を用いた地震を対象とした建築構造性能モニタリングシステムに関する種々の検討を行ってきた．しかし，建築物の性能モニタリングは，地震のような非常時だけでなく，平常時にも活用しデータ収集を行うことも重要である．本研究では，空調機の消費電力と温度，湿度，二酸化炭素濃度を計測対象とし，OSHW の一つである Arduino と各種センサを用いてデータロガーを構築する．実験は空調機を常時運転させて行った．温度センサ，湿度センサ CO_2 センサを室内の異なる箇所に 5 か所設置し，さらに温度センサを室の中央に高さを変えて設置した．電流センサは空調機に 1 つ設置し計測を行う．実験 Case 毎に空調機の運転モードを変えて運転させた．データの保存方法について温湿度と CO_2 濃度は，一分間隔で 5 秒間に 10 回計測した平均値を SD カードにデータを保存し、消費電力は無線通信で保存した．また，空調機の運転モードによる消費電力を比較し，得られた結果より，OSHW を用いた住環境モニタリングシステムの有効性と効果的な空調機の運転方法について考察を行う．