ハイブリッド路線バスの現状と今後の展望

摘要

都市内における大気汚染，ならびに地球温暖化現象を抑制，低減させるために自動車メーカが行うべきことは，自動車の低排出ガス化，低燃費化である．各自動車メーカにあってはそれらの研究開発を最大の課題として推進しており，その成果の一つが自動車のハイブリッド化である． 1997年にハイブリッド乗用車が発売されて以来，社会的にもハイブリッド車に対する注目が高まっているが，路線バスにおいては，1991年に日野自動車（以下，日野という）からハイブリッド路線バスが発売されている．そして，1995年には国内全大型車メーカの路線バスにハイブリッド車がラインアップされた．これは，路線バスが高い公共性をもつ故に一層の低公害化・低燃費化が求められていること，発進・停止の多い路線バスの運行形態がハイブリッドに適している所為と考えられる．