90-nm CMOS 16:1マルチプレクサ(MUX)の高速化と低電力化

摘要

90－nm CMOS16:1マルチプレクサ（MUX）を設計、試作した．MUXの高速化、低電力化を目的に、小形4:1MUX、論理グート形ディレイフリップフロップ（DFF）を新たに開発した．これらの技術を用いることにより、2:1MUX、スイッチ形DFFを用いた16:1MUXと比べ、最高伝送速度Max.D{sub}(16:1)はそれぞれ約1.5倍、約1.8倍に高速化され、消費電力Pはそれぞれ約1/5、約7/10に低減された．本16:1MUXを駆動するクロック木ドライバの構成法を新たに開発した．これにより、16:1MUX のPを約9/10に低減できることがわかった．これらの技術を全て採用することにより、本16:1MUXのMax·D16：1は17.55Gbps（V{sub}D ＝1.0V）に高速化され、Pは681μW (0.8V、10Gbps)に低減された．これは従来の16:1MUXのMax.D{sub}(16:1)、Pと比べ、それぞれ約2.7倍、約1/5である．