高ダイナミックレンジ画像(High Dynamic Range Images:HDR画像)は,人間が知覚しうる輝度範囲と色城すべてが表現可能な画像である.高いダイナミックレンジと,現実シーンの輝度値に比例した画素値を持つことが特徴で,その汎用性の高さから現在注目されている技術である.もともとHDR画像は,Image Based Lightingに基づくCGレンダリングに用いられていたが,現在では視覚特性の推定や,超高コントラスト写真現像,外観検査等に応用されており,今後は車載カメラ,監視カメラ,医用画像,天体画像等の分野でさらなる応用が期待されている.本解説では今までの数多くの研究成果のなかから,特に実用化と普及に重要な役割を果たす色空間に基づく表示形式と圧縮符号化について解説する.
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