燃料·潤滑油·グリース

摘要

IEA（国際エネルギー機関）が2022年12月に発表したレポートによれば，2022年の世界の石油需要は，世界経済の後退や欧州のエネルギー危機など，マクロ経済が逆風にさらされる中でも堅調に推移し，99.9百万バレル/日と前年の実績を上回った（前年比+1.7百万バレル/日）．特に，中国，インド，中東を含む非OECD地域の総需要は2022年には53.8百万バレル/日と推定され，昨年対比1百万バレル/日増加した．その中でも中国での需要回復（前年対比+820千バレル/日）が顕著であった．対照的に，OECDの石油需要は，ジェット機/灯油の消費が堅調（前年対比+610千バレル/日）であったが，石油化学製品，特にナフサ（前年対比-760千バレル/日）の低迷により相殺され，全体としては低調に推移した．