次数低減モデルを用いたバッテリの熱マネシメント解析手法

摘要

自動車の電動化に伴ってさまざまな課題に対する技術開発が必要となるが，その中でも重要な項目の一つがバッテリの熱マネジメントである．これは充放電，熱暴走，バッテリの劣化，あるいは他のコンポーネントも含めた熱のマネジメントといった広範囲な領域にまで影響が及ぶ重要な項目である．これらの課題に対応するため，高効率なバッテリセルの開発はもとより，バッテリマネジメントシステムやモジュールあるいはパックの冷却機構などが用意されるが，バッテリセルの発熱量がある程度正確に予測できたとしても，パック（あるいはモジュール）内部は熱的な観点から見て非常に複雑な構造をしているために，簡易的なモデリングでは温度予測やそれに関連する充放電の管理，劣化予測などは容易ではない．