材料

摘要

2022年はパンデミック収束の兆しがみられ，2020年以降の落ち込んだ経済からの回復を見込んだが，一方で，新たにウクライナ危機が世界の情勢に大きな変化を生じさせた年であった．かねて多発する自然災害や，地政学課題，脱炭素，環境負荷低減へのうねりなどから誘発される賀易の不安定さはこれにより加速し，電動化，知能化，情報化の流れも相まって，自動車に用いる各種資源，材料や部品の調達への不安と自動車の生産への大きな影響が生じた．今後，これに抗する省資源かつ高性能な材料技術開発をさらに期待したいところである．以下に2022年の自動車材料動向を概説する．