第4章 ロボットの業界標準R0S2マイコン用micro-ROSをSpresenseで！: ROS制御対応のカメラ付き小型ローバーの製作: ROS制御対応のカメラ付き小型ローバーの製作

摘要

本稿では，ロボット開発の業界標準R0S2やマイコン向けmicro-ROSを使ってSpresenseローバー製作に挑戦してみます（写真1）ロボットの制御プログラムとして近年ROSが注目を浴びています．ROSはロボット開発の業界標準といえる環境で，その核となるのは，機能同士が通信するための通信ライブラリです．通信ライブラリはC＋＋/C/Pythonで開発できるようになっています．ROSは，現在ROSとROS2（正式にはROS2）の2種類があります．ROSは2010年頃から開発されており，歴史が長く，おもに研究者の間で使われていました．ROS2は2017年頃から開発されているもので，ROSの欠点を補う形で産業用にも使えるものとしてリリースされました．