日本版栄養プロファイルモデル試案の作成プロセスと 妥当性評価に関する基礎的研究

摘要

【目的】人びとが健康な食生活を営むためには.適切な食品の選択が求められる。諸外国では消費者が食品の栄養価を総合的に判断で きるよう.特定の栄養素等の含有量で食品をランク付けする「栄養プ口ファイルモデル」が活用されているが.我が国においては策定 されていない。そこで本研究では.加工食品について.曰本版栄養プ口ファイルモデル試案を作成することを目的とした。【方法】WHO Technical meeting 2010報告書，WHO健康な食生活のための食品の包装前面表示ガイドライン及び諸外国のモデル を参考とし.国民健康,栄養調査，曰本人の食事摂取基準（2020年版).曰本食品標準成分表2015年版（七訂).曰経POSデータ等を 根拠資料として用いて.加工食品の口本版栄養プロファイルモデル試案を作成し.妥当性を検討した。【結果】①曰本の公衆栄養の観点から，対象を18歳以上.対象項目を脂質，飽和脂肪酸，ナ卜リウム（食塩相当量）及び熱量とした。 ②曰本版栄養プ口ファイルモデルとしてカテゴリー特異的モデルを選択した。対象食品を調理済み加工食品を含む加工食品とし，一般 加工食品は国民健康,栄養調査食品群別表の中分類を基に15カテゴリ一に分類した。③対象項目の閾値基準を設定し.各食品カテゴ リ一について閾値を設定した。【結論】曰本の公衆栄養の状況に応じた曰本版栄養プロファイルモデル試案を作成した。