近年,持続可能な社会の実現に向けた全世界的な取り組みが一層加速している.2015年には,国連サミットにて,持続可能な開発目標SDGs(Sustainable Development Goals)として17の国際目標が設定された.2020年には,日本として2050年カーボンニュートラル,脱炭素社会の実現を目指すことを表明している.自動車産業においても,自動車ライフサイクル全体(製造·使用·廃棄)のCO_2排出量ゼロに向けた具体的な取り組みが進められており,当社が製造·販売する工作機械にも,製造時の環境負荷低減に向けた省エネ化や小型化の要求が高まっている.本稿では,エンジンの主要部品であるカムシャフトの仕上げ研削工程を担う研削盤において,従来機に対し大幅な省エネ化および小型化の実現を可能とした油静圧軸受技術について紹介する.
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