屈折率測定によるインラインでの濃度管理の実際

摘要

近年，工業·食品·製薬など様々な分野で，生産性向上のため，インラインで製造品や洗浄液·クーラント液の濃度を管理するという需要が高まっている。ここでは，一般的に用いられる「屈折率測定による濃度管理」について記す。（1）屈折率とはコップの中に水を入れ，その中に箸を入れると箸が曲がって見える。次に濃い砂糖水で同じことをすると，水の場合よりさらに曲がって見える。これが「光の屈折」という現象であり，屈折計とはこの原理（溶液の濃度が高くなると，その屈折率も比例的に上昇する）を応用した測定器である。（図1）