市街地の走行実態を反映した車外騒音試験法

摘要

各国では，自動車単体から発生する騒音を規制するため，認証試験が導入され許容限度が定められている．この認証試験のベースとなっている試験法がISO362であり，各国で広く一般に適用されている．この試験法は，一定区間をアクセル全開で通過する間の最大騒音レベルを測定する方法であり，以前から市街地における走行実態との不一致が指摘されている．この間題に対して，ISO ではワーキンググループ（ISO/TC43/SCl/WG42）を設置/して試験方法の見直し作業を行っている．わが国では，自動車技術会/規格委員会/低公害車·環境部会/自動車騒音分科会が国内の検討腐果を集約し，WG42への積極的な対応を図っている．特に，新試験法の制定に際しては，将来増加が予想されるハイブリッド華やCNG車など動力源の異なる車両，及びAT車やCVT車など変速機の異なる車両にも適用可能とするため，当分科会はわが国の検討結果を提供し，国際整合に大きく責献している．本稿では，諸外国における市街地の走行実態及びISO で検討中の試験方法について概説する．