高信頼性·高可用性と無停電電源を含めた電源対策～これからの着眼点と課題

摘要

従来日本の電力事情は比較的安定しており，瞬低を含め停電や電圧異常はほとんどないと言われてきた。だが，ここ数年，特に18年，19年，20年と気候変動の影響もあってか大型台風の日本上陸が続き，2014年から使われるようになった線状降水帯という集中豪雨を伴う気象状態も表面化し，風水害による電力インフラの脆弱性が表面化している。こうしたことからGAFAを代表とするIT大手から日本の電力会社に対する信頼はなくなり，特にデータセンタ電源や病院，高度システム化されたIT機器を持つ工場やビル·事務所等停電が許されない施設に対しては，無停電電源（UPS）の高度化や大容量化が進められてきた。