人々の環境問題への高まり及び消費者へ訴求できる魅力のある商品つくりのために低騒音化はますます重要になっている.特に高級車はあらゆる走行条件で絶対的静粛性とスムースな音色が要求される.すなわちその開発においては相対的に騒音が大きくなる高回転·高負荷の状態のみならず,低回転·低負荷及びアイドリング時の騒音低減が必要となる.そのためにFTApQFD手法(FTA:Fault Tree Analysis,QFD:Quality Function Deployment) を適用し,徹底的な騒音低減を行った.この手法導入の目的は,従来のFTA,QFDでは検討漏れがあったり逆に検討項目が放り込めず,効率的な開発ができなかったが,それらを改善することにある.また技術の蓄積が日に見える形になり,水平展開が容易になるというメリットがある.ここでは,FTA-QFD手法の概要と新型V8 エンジンVK45DD(主要諸元を表1に示す)に適用した内容を説明する.
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