新規工ミッション規制と自治体における自主基準の動向

摘要

昭和30年頃から始まった経済成長に伴い道路網が拡充され，急激なモータリゼーションが進んだ．昭和30年度に340万台であった自動車保有台数は平成14年度では約8000万台となり，45年間に20倍以上に増加した．その結果として自動車排出ガスによる大気汚染が深刻な環境問題を引き起こした．自動車による環境負荷を低減するために，これまで排出ガス規制の段階的な強化が講じられてきたが，自動車保有台数は増加の一途をたどっており，依然として自動車による大気環境への影響は深刻な状態にある．本稿では，自動車による大気汚染を改善することを目的として進められてきた自動車排出ガス規制の経緯と最近の動向について解説する．