Permutohedral Latticeを用いた確率的ノイズ除去アルゴリズムの高速化

摘要

確率的画像処理の枠組みでは，画像のノイズ除去問題は劣化画像のノイズを考慮しながら互いに隣接している画素の階調値が近くなるような画像を推論する推論問題へと帰着される．このような画像を推論する方法として確率伝搬法があり，この確率伝搬法の計算はフーリエ変換を用いることで高速化できることが知られている．しかしながら，隣接画素間の階調値のユークリッド距離の最小化を考える確率モデルでは確率伝搬法の計算はガウシアンフィルタリングとみなすことができ，Permutohedral Latticeを用いてより高速に近似計算することができる．本論文ではPermutohedral Latticeを用いた確率伝搬法の計算法を提案し，数値実験により速度·修復性能の両面で従来法との比較を行う．