「神経因性膀胱」基礎研究(3) 骨盤神経損傷によるラット 低活動膀胱モデルの確立と 病態解明?

摘要

低活動膀胱/排尿筋低活動(以下UAB/DU)の 潜在的患者数は多く,日常臨床で診療する機会 も多いが診断基準はいまだ確立されておらず,有 効な薬物治療選択肢にも乏しいため間欠自己導 尿や尿道バルーンカテーテル留置に頼らざるを得 ないのが現状である.これまでの基礎的,臨床的 知見からUAB/DUに関するいくつかの成因や病 態が提唱されてきたが有効な治療法の確立に結 びっかない一因として,病態を適切に反映した疾 患モデル動物が不足している点が考えられる. よって,本疾患に関する簡便で再現性に優れた 疾患モデル動物の確立は急務である.