巨細胞性動脈炎および高安動脈炎のマネジメントに関するACR/VFガイドライン

摘要

巨細胞性動脈炎(giant cell arteritis ； GCA)と 高安動脈炎(Takayasu arteritis ； TAK)は，主に 大塑血管を侵す全身性血管炎である.発症機 序は不明であるが，HLAなどの遺伝的要因にゥ ィルス感染などの環境要因力わり，自然免疫系 および獲得免疫系の双方が活性化し，大型血管 周囲への巨細胞の浸潤を伴う肉芽腫性血管炎を きたす.GCAとTAKは，大動脈および頭頸部，四肢の 分枝に炎症が生じる類似した疾患であるが，兖症 年齢，罹患血管，合併症などの臨床的特徴が異 なる（表1).GCAは50歳以上に発症し，主とし て頭蓋領域の動脈が侵され，内頸動脈の分枝(眼 動脈とその枝）の閉塞を招くと失明のリスクに至る.