手術治療-腹腔鏡下手術（TAPP法）

摘要

腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術（以下ラバへル）は1990年にGerら'が腹腔鏡下に遺残腹 膜鞘状突起をstapleで閉鎖したことに始まり， わが国では，1993年に初めて施行された。当 時は，手術器材ならびに映像システムは発展途 上にあり.これらによる手術手技の制限は看過 できなかった。また，前方切開法に於ける従来の組織修復 法からメッシュを用いたノンテンション手術へ の移行や，また他領域の腹腔鏡下手術における 医療事故を受けた股腔鏡下手術全体の兑直し などの影響を受け.わがにおけるラバヘルの 発展?普及は，決して顺調に進んだわけではな かった。