複数の一般用医薬品に配合されたジフェンヒドラミン塩酸塩によるアレルギー性接触皮膚炎の1例

摘要

症例37歳，女性初診2020年7月主訴肛門周囲，外陰部の瘙痒を伴う紅斑既往歴1年半ほど前，眼周囲の痒みに対して市販のクリーム剤C (キュアレアa，小林製薬）を外用し，症状が悪化したことがある。アトピー性皮膚炎の既往はない。現病歴10日前より，痔の症状に対して市販の軟膏剤P (プリザS軟膏，大正製薬）の外用を開始したところ，1週間ほどで肛門周囲に痒みと紅斑が出現した。デリケート部位用のクリーム剤E(エルスカットM，新新薬品工業）とクリーム剤M (メンソレータム?カユピット,ロート製薬）を購入して，次々に外用したところ，さらに痒みが増悪して紅斑が外陰部にも拡大したため当科を受診した。