網膜硝子体のエスタブリッシュドサージエリー

摘要

1980年代まで，すべての網膜剝離は強膜内陥術で治療されていたが，1990年代になって増殖硝子体網膜症など一部で硝子体手術が行われるようになった.2004年以降，スモールゲージ硝子体カッター?カニューレシステムと広角眼底観察装置の発達により硝子体手術の安全性が飛躍的に向上し，手術時間も短縮した.そして，網膜剝離に対する硝子体手術の有効性が多数報告され，最近は大半の患者が硝子体手術で治療される.しかし，一部の患者では強膜内陥術が適し，また，硝子体手術にバックルを併用する場合もある.本稿では，現時点で筆者が考える強膜内陥術の適応と方法，硝子体手術に併用する輪状締結術の方法を概説する.