従来の課題を解決するウルトラファスト(ピコ秒/フエムト秒)ファイバレーザー: IPGフォトニクス社製ピコ秒YLPP/フエムト秒YLPFシリーズ

摘要

高性能·価格もリーズナブルなCO2レーザマーカやファイバレーザーマーカが単にマーキング(印字)用途のみならず、薄物材料の切断等に使用され、レーザーがますます様々な加工用途に使用されている。IPGフォトニクス社がマーケットリーダーとしてけん引している世界のファイバレーザー市場は、数kW以上の高出カレーザーによる金属の溶接·切断のアプリケーシヨンが主で、明らかに熱加工である。一方、微細加工のマーケットは、いかに加工対象材料へのHAZ(HeatAffectedZone：熱影響層)を減らせるか非熱加工)がレーザー導入可否の大きな課題のーつである。1990年後半に産業用ナノ秒パルスUVレーザーがプリント基板の微細穴あけ用途に市場導入されてから、ナノ秒パルスUVレーザーは広範なアプリケーシヨンに使用されてきた。それは次にあげる三つの長所からである。UV発振波長のレーザーは他の発振波長のものに比べ、「様々な材料への吸収特性に優れる」、「レーザー外部の光学系で集光しやすい波長であるため、加工穴径や加工線幅を小さくできる」、「非熱加工で加工対象材料への熱影響層が極端に少ない綺麗な加工ができる」一方、短所は「TCO(TotalCostofOwnership：総保有コスト)が高価」である。UV波長変換に必要なTHG結晶が高価な消耗部品であり、レーザー購入の初期投資だけでなく維持費も高価であることがUVレーザーマーケット拡大への足かせとなつている(半導体業界など付加価値の高い製品以外への導入障壁)。