ISO14001：2004システム構築のポイント/第1回 適用範囲

摘要

ISO14001：2004年版が昨年11月15日に発行されて以来、すでに2004年版の移行審査が実施されている。 実際の審査における一般的な課題を通じて事例も含めながら具体的にわかりやすくシステム構築上のポイントを解説する。 今回は6回連載シリーズの全体像（内容）を紹介し、第1回目として適用範囲のポイントについて述べる。ISO14001の今回の改訂のポイントは「図－1　 環境マネジメントシステム改訂点」のとおりである。 特に、重要な点（適用範囲、環境側面、目的目標及び実施計画、力量、教育訓練及び自覚、法的その他要求事項の順守評価、マネジメントレビュー）に絞って6回に分けて解説する。 規格改訂の趣旨は、1996年版の要求事項の明確化とISO9001：2000との両立性ということが基本であったが、改訂作業が進むにつれ、特に適用範囲の明確化、順法の厳格化、環境側面の網羅性、組織の自主的裁量など、規格の信頼性と有効性及び効率性から組織そのものの社会的信頼性の向上に寄与できるものになっていった。