看護技術の到達目標の達成に向けた実習指導者と大学教員との連携会議の取り組み

摘要

【目的】学生の看護技術到達度低水準項目について、到達度を高めるための示唆を得ることを目的として、到達度を上げるための具体的方策と取り組みに対する参加者の評価を明らかにする。【方法】A病院とB大学が共同開催している看護学実習連携会議（以下、連携会議）において、指導者および教員が看護技術到達度低水準項目の到達度を上げる取り組み、連携のあり方を討議した。参加者に対して連携会議の取り組み評価のための自記式調査票を配布し、留め置き法で回収した。【結果】調査票は79名に配布し、62名の有効回答を得た。目標達成に関する評価では、「低水準項目指導における課題の明確化」「低水準項目への取り組み」「指導者と教員の連携」「実習指導の体制強化」の4項目すべてにおいて83.9%以上が「達成できた」と回答した。連携会議の満足度は、92.0%が高いと評価した。【考察】目標達成度および満足度の高さから、実習指導者と教員の実習指導に対する連携の強化、学生の実習経験の高まりが示唆された。