近赤を可視光に変換 分子研 有機半導体薄膜で実現

摘要

自然科学研究機構·分子科学研究所の伊澤誠一郎助教、平本昌宏教授の研究グループは有機半導体薄膜界面を使って照射した発光ダイォード(LED)レベルの近赤外光を可視光(黄色)に変換する技術を開発した。長波長の光(今回は赤外光)をエネルギーの高い短波長(今回は可視光)の変えるフオトンアップコンパージョン(UC)の新規手法。レアメタルや有害元素を用いない柔軟な基板で、従来の溶液中の固体内でのUCに比べ約100倍の光変換効率(外部量子収率)を実現した。太陽電池や水素生成といった光触媒などの効率アップや近赤外光センサーや赤外光の生体透過性を生かした治療などへの応用が期待される。