石油鉱業連盟創立60周年によせて

摘要

このたび石油鉱業連盟が創立されて60周年を迎えられたことを機会として，同連盟がわが国の石油産業界の発展に大いなる貢献をされてこられたことに深甚なる敬意を表するものであります。同連盟がまとめられた石油鉱業連盟50年史（2011年刊）を改めて精読し，連盟がわが国の石油政策と産業界のニーズの橋わたし役として，どのような役割を果たしてこられたかを高く評価する一人であります。私は，1958年（昭和33年）に通商産業省に入省し，最初の配属先は，同省鉱山局鉱政課（総務課の任務を担当する）でありました。同局は，明治維新直後の太政官布告で定める農商務省の頃から存在する部局であり，鉄鋼石や銅鉱石を掘削する鉱山行政を担当していました。私が入省した頃は，いまだ石炭が中心ではありましたが，折から世界で三次産業革命が台頭しそのエネルギー源として石油が注目されはじめた時代です。