30周年の実直派スーパーカー：Porshce 911 Turbo type 930

摘要

ランボルギーニ·カウンタックが300キロで、フェラーリBBは302キロ。 小学校低学年でスーパーカーブームを迎えた者にとって、最高速はそのクルマの優劣を示す唯一無二の存在だった。 たった2キロの差でもって、衝撃的なはね上げ式ドアはマヤカシの象徴になり、ベルリネッタ·ボクサーこそがホンモノであるとされた。 しかしブームが成熟するにつれ情勢は変化する。実際そんなには出ない、ということにみんな気づき出したのだ。そこで俄然クローズアップされてきたのがポルシェ"930"ターボである。 それまでどことなく二軍的ポジショニングに甘んじてきたのは、最高速が260キロ"しか"出ず、おまけに"隠しライト"でもなかったからにほかならない。 ヘッドライトがリトラクタブル式かそうでないかは小学生にとってはかなり重要なポイントで、ややもすればポルシェ·ターボよりマセラティ·メラクのほうがエラい、なんてことにもなりかねなかったのである。