看護師の活躍の場の広がりとBSCの活用可能性

摘要

筆者が今回本誌に執筆する機会をいただくきっかけとなったのは、「看護で最近BSCが話 題になっていないと思うが、それはなぜか」「もつ と活用されたらよいと思うがどう思うか」という主 旨の、本特集の企画者である髙橋淑郎先生か らの突然の一言であった。正直なところ、BSC と看護についてさほど深く考えたこともなく、し かし、そういえば一時期に比べて本や雑誌、論 文などのなかで「BSC」を目にする頻度は減って いるかもしれない。「はやりものが好きな看護師 の性によるものかそれとも看護のなかにBSC が定着し、特段話題にならなくなったのか……」などと当てずっぽうな回答をしつつ、実際はどう なのか、まずは確認しなければと考えた。そこで、看護の分野におけるBSCに関連した論文(解説? 総説、会議録などを含む）の発表数をざつくりで はあるが検索してみると、確かにここ5?6年の 文献数は以前に比べて少ない傾向力見えた（図 1）。