日本プリント配線板生産実績 2014年5月

摘要

2014年5月における日本プリント配線板業界の出荷額は384億40百万円で前月比0.1％の減少、出荷数量は109.1万m~2で2.1%の増加となった。出荷額で見る限り、3月の急増から2ヶ月連続の減少で、4月の消費税率引き上げの影響が出た形になっている。前年比でみると出荷額が3.6%の減少、数量は5.5％の増加で、いぜんとして両者の間には大きなギャップがあり、市場にはコストダウンの圧力が大きいことがうかがえる。年初からの累計でも、出荷量が6.0%の増加であるのに対して、出荷額は1.1%の減少となつており、両者のギャップは広がっている。品種による違いはかなり大きい。リジッド配線板は多くの品種が前月から橫ぱい状態となつている中で、配線板業界のコア製品と目されるビルドアップ配線板だけが大きく減少しており、全体の足を引っ張る形になっている。3月の増加分の内半分以上が、ひと月で失われたことになる。主要用途である国産携帯電話の市場は依然として低迷しており，本格的な需要の回復にはまだ時間がかかるものと考えられる。前月大きく増加に転じた両面?多層フレキシブル配線板の出荷は、5月に入って再び減少傾向に戻っており、腰砕けの形になっている。前年比でも、ー気に2桁のマイナス成長となった。主要用途である、海外のスマートフォン市場が不安定であることに起因しているものと考えられる。片面フレキシブル配線板の出荷額は引き続き減少しており、長期縮小傾向に変わりはない。この半年の間継続して減少傾向にあつたリジッド系モジュール基板は、5月に入って大きく反発している。この品種の主要ューザーは海外の半導体メーカーであり、最近の市場の回復傾向の影響が現れているようである。ただしこの市場は海外メーカーとの競争が厳しくなつており、この先の見通しは不透明である。その他のモジュール基板は5月に入って長期縮小傾向に戻っており、最少記録を更新した。