長大P?斜張橋における合理化施工法への取組み:　矢部川大橋（第1工区）における施工時改善提案

摘要

PC斜張橋は，構造の合理性，景観性，長大化への可能性などの観点から1970年代に世界各地で建設され，国内においてもこれまでに120橋以上が建設されている．現在，2009年に完成した矢部川大橋が，261mの中央支間長を有し，複合橋を除くと国内最大のPC斜張橋となっている（表－1）．一方，同じ主桁，塔，斜材からなるエクストラドーズド橋は，1994年に世界で初めて小田原ブルーウェイブリツジが建設され，以後，国内の斜吊り形式のコンクリート構造では，PC斜張橋に代わって施工実績数を大きく伸ばしている．