新名神高速道路 塩川橋の設計および施工

摘要

塩川橋は，新名神高速道路の一部として上下部エー式で発注された上下線分離の橋梁であり，箕面とどろみIC~? 川西IC間（兵庫県川西市東畦野）に位置する.本橋は急峻な地形条件に加え，国道，鉄道および河川を跨ぐ橋梁で ある.上り線は張出し架設工法を採用したが，前述の制約から支間長が2倍程度異なるため，施工時のアンバランス モーメント対策が課題であった.下り線は，張出し架設長 が片側で89.2mと長かったため，波形鋼板ゥェブを採用 するなどの変更により，1ブロックの施工長を延長するこ とで工程短縮を実現した.下り線の終点側における側径間 は，鉄道のトンネル坑口直上に位置するため，安全性を最 優先とした施工方法を考案した.また，上下線とも終点側 の橋台の施工は最大張出し状態の下り線上部ェ先端を利用 して行う必要があり，工程短縮のために施工方法の変更な どを行った.本稿ではこれらの内容について報告する.