速すぎる進化論：ススキ スイフト 1.5XS (SUZUKI SWIFT 1.5XS)，トヨタ ヴイッツX (TOYOTA VITZ X)，ニッサン ノート 15S Vパッケージ (NISSAN NOTE 15S V Package)，ホンダ フィット 1.5S (HONDA FIT 1.5S)，三菱 コルト プラス スポーツX (MITSUBISHI COLT PLUS Sport

摘要

初代ヴィッツは1999年1月、1lの設定しかない文字通りのリッターカーとしてスタートし、車重も800kg台という軽さに抑えられていた。 一方、この2月に発表された新型は、最初から1l （パッソと同じダイハツ製の直列3気筒）、1.3l、1.5lという3種のエンジンが用意され、ボディは全長が110mm延長の3750mm、車重は最軽員のグレードで980kg、大半のモデルで1トン超という立派な－いや、今どきのコンパクトカーとしてごく平均的なというべきだろう－スペックを得るに至った。 1lモデルは現状で22.0km/lという10·15モード燃費を達成し、4月にアイドリングストップ仕様が追加されればそれがさらに向上すると見られ、経済性の話題こそ豊富である。 しかし実質上同じパワー（新型：71ps/9.6mkg、旧型：70ps/9.5mkg）では、どう考えたって、大きく、重くなったボディを従来のように快活に走らせることば難しい。 そこでトヨタはパワーと経済性のバランスが取れた最もヴィッツらしいモデルを1.3lと考えている。 だったらわれわれも1.3lを連れ出すべきだろうが、比較相手のノートとコルト·プラスには1.5l の設定しかないという事情があるため、今回はスポーティな「RS」を除けば唯一の1.5lとなる「X」グレード（140万7000円）を選hだ。 新型ヴイツツはこの比較テストが小誌初登場となるため、引き続きニューモデル解説を済ませておきたいのだが、その前にちょっと遠回りして、メーカーが考えている市場の要請というものをざっと説明しておこう。 その方が新型ヴィッツはもちろhのこと、最近のコンパクトカー作りの"セオリー"がずっと理解しやすくなると思う。