Life2Guard：カメラ利用が制約される環境下でのセンサ群を用いた異常検知手法の研究

摘要

本稿では，プライバシーに配慮した身体異常検知手法として，カメラを用いず単純なセンサ群を用いた手法を提案する．本研究では，単純なセンサ群を用いて身体異常を扱う上での機能要件を“最低限の利用者負荷”，“動作信頼性の確保”そして“応答即時性の確保”とし，“環境情報からの情況推定”，“ベイジアンネットワークにおける確率的モデル形成”および，“確率モデルの近似推論処理”を用いることにより実現することを提案する．私的空間の例として家庭内のトイレをとりあげ，提案に基づきシステムを構築し，評価実験を行った．結果，60秒の制限時間内で，無動作状態や，倒れた状態での過剰動作状態に関しては100％の精度で検知することに成功した．すべての状況を考慮すると77％の精度になるが，この結果により問題を明確化につながった．