車線変更時の視線と身体運動の動的特性－3画面ドライビングシミュレータを用いた実験的検討

摘要

交通事故は車線変更時に起こりやすい。その原因を実験的に検討するため、本研究では画角の広い3画面ドライビングシミュレータを用い、熟練者と非熟練者を対象とした2実験を行った。実験では、車線変更中の運転者の視線と身体運動を測定し同一時間軸上で表現することで、車線変更時の運転者の視線と身体運動の動的特性を検討した。その結果、熟練者は非熟練者に比べ左右を見る時間が短く、車線変更にかかる時間中の追越車線を走る時間の割合も小さいことがわかった。これらの結果は事故防止や潜在的な危険運転者の特定に有用である。