設備運用のトータル最適化－「設備機能」の評価法（第3回）

摘要

「設備機能」は個々の設備が受け持っている役割(Duty)の大きさを定量的に評価する指標である．そしてそこでは，その役割を，要素設備が機能を喪失一故障·不調·失調·不作動など－した時に関連設備に及ぼして発生させる損失－破壊·生産阻害·環境阻害など－の抑止機能として捉え，その大きさを，例えば重大災害の抑止から損失には直接関係のない補助·補完的な役割まで，表3.1 のような4段階の等級に区分して評価する．そのため，「設備機能」の評価では先ず①対象設備が機能を喪失した時に，その影響が生産設備を構成するどの要素設備に，どの程度の大きさの損失（「損失性」）として波及するか②その損失はどのような緊急度（「切迫性」）をもって発生するかが評価され，次にその結果が総合的に勘案されて「設備機能」の大きさが決定されることになる．