密度計測技術とトレサビリティ

摘要

密度の標準は従来，計量法に基づく浮ひようの基準器検査と検定検査によって維持·供給されてきたが，グローバル化する経済活動の進展に伴い，政府間相互承認協定(MRA)の必要性から，我が国でもISO/IEC17025に基づく校正所認定制度が導入されることとなった．この新しい制度では，不確かさが評価された密度浮ひようと酒精度浮ひように加え，振動式密度計などの自動計測化に対応したセンサーも，国家計量標準にトレーサブルな計測機器として校正され，ユーザーヘと供給される予定である．本稿では，これらの計測機器のトレーサビリティと密度標準の現状について述べる．