クリーンルームにおける静電気対策：床材評価用機器の紹介－表面抵抗測定器と人体帯電電位測定器

摘要

静電気の障災害を防止するには、材料に静電気を帯電させなければよい。 静電気の帯電は、電荷の発生と漏洩の差で表される状態である。 ここで、静電気の発生を抑制する材料の選定は困難なことが多いので、帯電を防止する手段は静電気を漏洩させることが主体となる。静電気を漏洩させる手段は、帯電物体が導体のときと絶縁体のときでは違いがある。 導体の場合には接地ちこより電荷を逃がすことができ、接地が確実な対策である。 絶縁体では単純に接地しても電荷の移動が起きないので、帯電物体の導電化が必要となり、その評価には抵抗測定が適用されている。 加湿は帯電物体の表面抵抗を低下させる一手段であるが、適用に制限があるので、材料の導電化には帯電防止剤の利用、導体粉や導電性繊維の混入等、材料そのものの開発が進められ、各種の帯電防止材料が実用化されている。 帯電防止用の床材は、床上の帯電物体の電荷を速やかにグラウンドに漏洩させるための手段である。特に人体は絶縁された導体の典型であり、その帯電を防止するための手段として、床材は帯電防止用の靴と共に不可欠な要素である。 以下に床材評価用機器として表面抵抗測定器と人体帯電電位測定器について紹介する。