省エネルギー型外調機「エコワッシャ」：水量·水温可変型高速エアワッシャ外調機「エコワッシャ」

摘要

半導体工場や電子部品工場等のクリーンルームにおいて、外気を取り入れる際の温湿度制御、室圧維持や外気塵埃および化学汚染物質を除去する目的にエアワッシャ方式の外気処理用調和機（以下、外調機と呼ぶ）を使用していることが多い。 これらの外調機は、クリーンルームの温湿度制御のため外調機出口空気の絶対湿度を一定に維持する性能が要求される。 従来のエアワッシャを使用した外調機は、導入外気の冷却減湿を目的として冷却コイルを用い露点制御を行い絶対湿度を一定に維持していた。 冷却コイルは、送風抵抗が大きく圧力損失となっている。 また、外気の過冷却によって再熱を必要とし、これが外調機におけるエネルギー削減の大きな課題となっていた。 その冷却コイルを排除し、エアワッシャのみで外気処理を行うことができれば、システムの搬送動力低減と熱負荷の低減が期待できる。 また、外調機内風速を上げることにより、外調機の断面積が低減でき、外調機のスペースの縮小化を図ることができる。㈱大気社は、これらの懸案事項を解決した水量·水温可変型高速エアワッシャ外調機「エコワッシャ」を開発し、半導体工場等に納入している。 エコワッシャは冷却コイルを使用すること無しに、エアワッシャのみで絶対湿度と乾球温度を制御することにより、出口空気を所定の温湿度に維持することができる外調機である。 従来型エアワッシャ外調機に比べて、大幅な省エネルギー化と省スペース化を実現できた。 本稿では、エコワッシャの原理説明と宮城沖電気㈱に導入した事例および効果をここに紹介する。