研究施設の安全性と変風量型ドラフトチャンバの紹介：大型卓上フード付き実験台－有機合成における研究者の安全と高い利便性を実現

摘要

昨今の有機合成実験では、施設面の充実も然ることながら研究者（作業者）の人体への悪影響を如何に最小限に食い止められるか、また地球の温暖化防止（京都議定書の締結）に対して各施設では様々な工夫が施されている。 例えば、環境に配慮された建築材料(F☆☆☆☆)を使用し、出来る限り廃棄·焼却時でホルムアルデヒドの排出を抑えるなど各方面で様々な取組みがなされている。 平成16年4月から、国立大学の独立法人化に伴い労働基準監督署の指導対象となり、安全衛生法に準じた安全かつ快適な教育·研究環境の形成が重要視される中、当社も、研究者（作業者）の人体への悪影響を抑える（ASHRAE試験合格）事や環境配慮型の材料を使用しながら、有機合成実験特有の実験装置の設置や取り扱い、研究者の立場に立ちフード内外の作業効率や安全性を追求しながら、環境にも配慮した実験台を作りたいというコンセプトのもとに、有機合成実験向けに最適な機能を搭載した次世代型大型卓上フード付き実験台を東京工業大学田中正人教授との共同研究により開発した。